理系大学院生の生態

大学院で研究活動をしていると言うと、具体的には何するの?授業は英語で大変?お金はどうしてるの?とかいろいろきかれることが多い。最近は「サイエンスコミュニケーション」というのがはやっていて、うちのボスもサイエンスコミュニケーションしろ!と言ってくるので、理系大学院生の生態を伝えることも一種のサイエンスコミュニケーションかな...と思うので書いておく。

 

ちなみに。

「理系」と「文系」の定義は難しいし、あまり好きな分け方ではない。私が「理系」と言った場合、"Science"をやっている人たち、というイメージだと思ってもらえると良いと思う(特に、Life Science, Physical Scienceが最もよく当てはまる)。だから、理系大学院生の生態というよりも、科学者の生態、と言った方がしっくりくるかもしれない。

一日の生活

9:00 オフィスにつく、お茶を淹れる、メールチェック

いきなり「オフィス?」と思われた方もいるかもしれない。研究活動を行うような博士課程の学生の場合、大学の中に自分の席とスペース(本とかコンピュータとか実験で使うものとか、いろいろ置いておける)が与えられる。で、みんなこれを"office"と呼んでいる。

私はロンドンに来る前には、日本の研究機関にいたけれども、このときも自分のスペース(机と荷物置きスペース)が与えられていたから、この辺は日本でも事情は同じだろう。(ただし、理系ではなく、文系の大学院生の場合、このあたりの事情は違うかもしれない。)

で、オフィスについて一番最初にすることは、コンピュータを立ち上げてお茶をいれること。コーヒーを買ってくることもある。まあ、普通の会社で働くのと変わらないかも。

ちなみに来る時間はまちまち。私は早めに来るのが好き(8時とか)だけど、11時くらいに来る学生・研究者もいる。

10:00 生産的な活動を始める

生産的活動とは何か?これはもういろいろある。例えば実験・データ計測をしたり、実験データを解析するためにMATLABプログラムを書いたり、データをコンピュータで解析したり、共同研究者(英語では Collaboratorという)と会ってミーティングをしたり、論文を書いたり、論文呼んだり、査読をしたり、プレゼンテーションのスライドを作ったり...など、やることは山ほどある。

13:00 お昼ご飯

イギリスはお昼ご飯はだいたい13時。ここは日本と違うところかもしれない。お店も13時が一番混んでるし、事務の昼休みも13時から14時。

私はお昼はPrettで買ったり、自分でお弁当を作ったりしている。お弁当のメニューはスープとパンとか、ホットサンドイッチとか、昨日の夜の残りとか...あと、ポテトチップスは立派な昼ご飯メニューです。

14:00 ふたたび生産的な活動

...をしようとするけど、眠い。この時間は人と会ったり実験したり事務作業したりなど、創造性を必要としない仕事にあてるのがよいといつも感じている。

16:00 ティータイム

うちの研究所ではティータイムがある。これはその名の通り、お茶とお菓子が用意されている部屋に行ってお茶とお菓子を食べる。人見知りの私はあまり行かない。

16:30 ふたたび生産的な活動

...をしようとするが疲れている。しかし、一日の中の締め切りが迫っているので頑張らなければならない

18:00~? 帰宅

何時になるかはその日の気分と仕事量による。6時のときもあり10時のときもあり。

 

 

だいたいこんな感じである。普通の会社で働くのと同じようなことをしてるんじゃないかなと思う(研究職以外あまり経験がないので分からないけど)。

私の研究所にいるPhD studentのほとんどは給与がでている(奨学金というのは給与が含まれている。ちなみに、日本で"奨学金"と呼ばれる、返す必要のあるものは"loan"であり、こちらでいう"Fellowship", "Scholarship"にはカウントされない)。そういう意味では、半分働いているようなものかもしれない。

研究者自体が時間の自由度はききやすい仕事(その分給与は少ないし、職の安定度が低い!)なので、生活パターンはPhD学生でもResearcherでも同じようなものだろう。だからといってさぼっていると、業績がぱっとせず、次の仕事が見つからないということになるので、遊んでばかりもいられないのだ...